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ノートと水のグラスが置かれた静かなデスクに差し込む午後のあたたかな光。
Carl Heyerdahl
搾乳

職場での搾乳:穏やかで実用的なガイド

授乳を続けながら仕事に戻るには、完璧さではなく計画が必要です。続けられるリズム、合った道具、現実的な期待があれば、母乳量を安定させ、搾乳を「日々の不安の元」ではなく「こなせる日課」にできます。

この記事では、いつ準備を始めるか、どのくらいの頻度で搾乳するか、赤ちゃんが本当に必要とする量、安全な保存・運搬、そして移行期の母乳量の守り方など、実用的な部分を整理します。

復職の数週間前

準備期間は2〜4週間がちょうどよい目安です。段取りには十分で、長すぎて疲れない長さです。

搾乳の練習。 朝の最初の授乳のあとに試すと、量が出やすい時間帯です。30〜60mLでも普通——搾乳量は母乳量の指標ではありません。

少量の冷凍ストック。 数百mLあれば最初の1〜2日には十分です。大量の冷凍は不要です。

哺乳瓶を試す。 復職の3〜5週間前から、別の人が1日1回哺乳瓶を提供します。赤ちゃんが受け入れるまで時間がかかることもあります。

職場と相談する。 鍵のかかる個室、冷蔵庫、休憩について確認します。多くの国では授乳・搾乳の有給休憩が法的に認められています——お住まいの地域の制度を確認してください。

搾乳機をテスト。 フランジ(カップ)のサイズが合っているか確認し(小さすぎ・大きすぎは量と快適性を損なう)、予備パーツを用意します。

どのくらいの頻度で搾乳する?

基本は逃した授乳1回につき1回搾乳、約3時間ごとです。

8時間勤務なら15〜20分のセッションを2〜3回。たとえば:

  • 午前中、10:30頃
  • 昼休み、13:00頃
  • 午後、15:30頃

精度より「同じ時間に続ける」ことが大事です。決まった時間に搾ると、体は射乳反射を時間に合わせて出してくれるようになります。

赤ちゃんが本当に必要な母乳量

多くの方が驚く数字です。生後1〜6か月の母乳栄養児は1日平均で750〜1000mL、1回あたり90〜120mLほど飲みます。

人工乳児と違い、母乳栄養児は成長しても1回量が大きく増えるわけではありません。母乳の成分が成長に合わせて変わるため、量は驚くほど安定します。

預け先での実用的な目安:思ったより少なめに用意し、必要なら追加する。無駄が減り、最初の数週間で哺乳瓶が乳房を上回るのを防げます。

持ち物リスト

シンプルな構成で十分です:

  • 搾乳機と部品 — フランジ、ボトル、バルブ、チューブ
  • 予備一式 — バルブや膜は不意に劣化します
  • 保冷バッグと保冷剤2つ
  • 保存用ボトル/パウチ、日付ラベルつき
  • モスリンや小さなタオル — こぼれ対策
  • 水筒 — 搾乳は喉が渇きます
  • 赤ちゃんの写真や短い音声 — 射乳反射に思いのほか効きます

ハンズフリー型やウェアラブル型は便利ですが必須ではありません。一般的な両側電動ポンプでも同じ働きをします。

勤務中の母乳の保存

8時間勤務の目安:

  • しっかり凍らせた保冷剤2つを入れた保冷バッグで1日中安全に保てます
  • 冷蔵庫が使えるなら、名前と日付を書いた密閉ボトル/パウチで保管
  • 共用冷蔵庫で問題なし — 専用は必要ありません

帰宅後:

  • 冷蔵保存は最大4日
  • 冷凍保存は通常の冷凍庫で6か月、ディープフリーザーならさらに長く
  • 解凍後は24時間以内に使用、再冷凍はしない

母乳量を守るために

復職期は母乳量がもっとも揺れやすい時期です。次の習慣が助けになります:

  • 朝起きてすぐ授乳、再会後もすぐ授乳
  • 夕方・休日は欲しがるたびに授乳 — ここで多くの母乳が移ります
  • 搾乳セッションは急に減らさない。減らす場合は1週間以上かけて1回ずつ
  • 家族に合うなら赤ちゃんの近くで眠る — 夜間授乳が母乳量を支えます
  • 搾乳量への期待はゆるく — 搾れた量=母乳量ではありません

量がはっきり減ったら、フランジサイズや消耗パーツを見直し、休日に短い朝の搾乳を1回足すと立て直しやすくなります。

Amme と Pumpe で穏やかな勤務日

最後に飲ませた側と搾乳量を覚えておくのは、ただでさえ忙しい1日の負担を軽くしてくれます。Amme は最後の授乳と側を、Pumpe は搾乳量をセッションごとに、どちらも静かに背景で記録します。 Amme または Pumpe の詳細はこちらから。

思い通りにいかない日は

母乳が出る日もあれば、出にくい日もあります。1回の搾乳量が少なくても母乳量が減ったわけではなく、ストレスの強い1日があってもこの先がうまくいかないわけではありません。多くの方は復職後2〜3週目に安定したリズムに入ります。

搾乳量に継続的に苦戦する、母乳量が心配、復職後に咥え方の問題が出た、疲労で授乳に影響が出ているといったときは、ラクテーションコンサルタントや助産師に相談しましょう。早めの相談はたいてい、待つよりも早く・楽に解決します。

出典

この記事は La Leche League International の情報をもとに作成しました。原典のガイドラインはそちらでご覧いただけます。

_この内容は情報提供のみを目的としており、医療従事者による診断・助言の代わりとなるものではありません。個別のご相談は医療者またはラクテーションコンサルタントへ。_

よくある質問

復職に向けて、いつから準備を始めるとよいですか?

復職の2〜4週間前くらいがちょうどよい時期です。搾乳の練習、少量の冷凍ストック、赤ちゃんへの哺乳瓶導入、職場との調整を、焦らず進められます。

職場では何回搾乳すればよいですか?

多くの場合逃した授乳1回につき1回搾乳、約3時間ごとが目安です。8時間勤務なら15〜20分の搾乳セッションを2〜3回程度。生後6か月未満の赤ちゃんでは、このリズムで母乳量を保つことが多いです。

赤ちゃんはどれくらい母乳が必要ですか?

生後1〜6か月の母乳栄養児は1日合計で約750〜1000mL、1回あたり約90〜120mLを目安に飲みます。月齢が進んでも量は意外なほど安定しています。預け先では「思ったより少なめに用意して必要なら追加」が無駄と飲ませすぎを防ぎます。

搾乳量が赤ちゃんの飲む量より少ないときは?

よくあることで、ほとんどの場合大丈夫です。搾乳機は赤ちゃんほど効率的ではないため、職場で搾る量が哺乳瓶での飲量より少なくなりがちです。一緒にいるときに頻繁に授乳することで補えます——朝早く、退社後、夜、夜間(あなたに合えば)など。

専用の保冷バッグや冷蔵庫が必要ですか?

保冷剤2つ入りの小さな保冷バッグで8〜10時間は安全に保てます。冷蔵庫が使えるなら、名前と日付を書いた密閉容器で保管します。共用冷蔵庫で問題ありません。

職場で落ち着いて搾乳するには?

規則的なリズムが射乳反射を呼びます。鍵のかかる個室を使い、赤ちゃんの写真や短い音声を持参し、水を飲み、メールをスクロールしないこと。「タスク」より「短い休憩」と感じられるほど、量も上がりやすくなります。

公開日: April 25, 2026

最終更新: April 25, 2026

出典: La Leche League International

出典アクセス日: April 25, 2026